介護を始めると「あると便利なもの」が色々と出てくるようになります。そこでここでは、「介護に役立つアイテム」や「必要に応じてデイサービスなどにも持っていくべきもの」などについて解説していきます。また、「介護アイテムを用意するときの心得」もお伝えしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
自宅介護であると便利なもの|必要ならデイサービスにも持参しましょう
自宅での介護であると便利なものを紹介していきます。
また、デイサービスはあくまで「日帰り」ですが、それを考慮した上でも「デイサービスでもあると便利なもの」と判断したものについては、デイサービスにも持っていくことをおすすめします。
1:床ズレ防止マット|床ズレ対策がとても楽になります
ベッドや車椅子を長時間使う場合は、床ズレ防止マットがあると便利です。
ただ、床ズレ防止マットも多種多様ですから、デパートのコーナーや専門店などで実物を見て、必要に応じて店員と相談しつつ、どれを買うか決めることをおすすめします。
2:ワイヤレスコールボタン|配線式よりも圧倒的に便利です
デイサービスでは利用しないと思いますが、自宅介護ではワイヤレスコールボタンがあると非常に便利です。
ただし、「必要なときだけ押してね」などとたびたび説明しないと、頻繁に押してしまい苦労する可能性があります。
3:食事時のエプロン|デザインも意外と重要です
食事時に専用のエプロンをつけてもらうと服が汚れにくくなりますから、あると便利なものと言えます。
注意点ですが、ある程度デザイン性も重視しないと、本人が「こんなものを着せるなんて大事にされていない」と思ってしまい、食事などへのモチベーションが下がるかもしれませんから気をつけてください。
また、介護者側もエプロンなどを準備しておくと役立ちます。
ちなみに「使い捨てエプロン」を使うという選択肢もあります。ただ、やはりコストが高くなりやすいですから、予算と相談して決めましょう。
4:お薬カレンダー|色々な薬を飲んでいる方におすすめ
お薬カレンダーとは「1か月式のカレンダーにクリアポケットがついていて、その日飲む薬を入れられるもの」です。これがあれば薬の飲み忘れがまずなくなりますから、薬の種類が多い方には特におすすめです。
状態によっては本人に薬を入れてもらうのもいいでしょう。
5:すいのみ|水を飲むときに非常に便利です
寝た状態のままで、こぼさず水を飲むことができます。
毎回身体を起こして水を飲んでもらうことは困難ですし、「こぼさないように」などとその都度考えているとストレスが溜まります。
そのため、「あると便利なもの」の代表格とも言えるでしょう。
デイサービス施設に行くときも持っていくといいかもしれません。
6:オムツ|意外と使い道が多いです
「一人でトイレに行ける状態」であるとしてもオムツはあったほうが便利です。
「トイレに間に合わず失敗をしてしまう」というのは本人のプライドがかなり傷つくことでもあるため、同じミスを恐れてデイサービスに行きたがらなくなる恐れもあります。
また、オムツはかなり大量に水を吸ってくれますから、使い道が意外とたくさんあります。
(例えばベッドで洗髪する場合に近くに敷いておくなど)
いずれにせよ自宅介護をするのであれば、常に1パックはストックしておくことをおすすめします。
ちなみに「オムツ」という呼び方を嫌がる人も少なくありません。該当するのであれば、「紙パッド」や「パンツ」などと言っておくことをおすすめします。
7:消臭剤|介護者のストレス緩和のためにも
オムツ交換時だけでなく、汗をはじめとする様々なニオイがするものです。
それを放置しておくと、介護者にとって意外と大きなストレスになるかもしれません。
ですから、消臭剤も「あると便利なもの」と言えます。
特に「介護用消臭剤」がおすすめです。
ただしスプレー式などの場合は、あまり本人に見えるような位置で使わないようにすることを推奨します(精神的に傷つくかもしれないからです)。
8:大量のウェットティッシュ・キッチンペーパー|あればあるだけ助かります
この記事をお読みになっている時点では用途が思いつかなくても、実際に介護をしていると「なにかで拭きたい!」と感じる場面はたくさん訪れるものです。
ですから、ウェットティッシュやキッチンペーパーを常に多めに用意しておくことをおすすめします。業務用のものを買ったり、オンラインショップで注文したりすれば安く済みますよ。
9:いらない布|捨てずにとっておきましょう
これもウェットティッシュ・キッチンペーパーと考え方は同じです。
いらなくなった服やぞうきんなどは、捨てずにとっておくことをおすすめします。
10:うがいの受け皿|ベッドにいながらうがいできる
ベッドにいながらうがいをしたり、吐瀉物を受け止めたりすることができますから、これもあると便利なものと言えます。
・底が深い
・容量600ミリリットル以上
・周りに飛び散りにくい形状
という条件を満たしているものを用意しておくことをおすすめします。
11:ストローコップ|こぼさずに水を飲める
これがあると水をこぼさずに飲むことができます。
すいのみで事足りるのであればそれでも構いませんが、ストローコップのほうが「介護されている感」が出にくいですから、本人にとって嬉しいかもしれません。
12:杖にセットするゴム|杖が滑りにくくなります
「杖ゴム」を使うと杖が滑りにくくなるため、あると便利なものと言えます。
デイサービス施設に杖とともに持っていく人も多いです。
ただ、重い杖ゴムもあるので気をつけましょう。軽量タイプの杖ゴムを選ぶことをおすすめします。
13:介護用おしりふき|入浴できないときに役立ちます
大型のおしりふきを選ぶと、身体全体を拭くことができるので便利です。なんらかの理由で入浴できないときなどには特に役立つことでしょう。
14:ヌードルカッターやマッシャー|食事しやすくなります
ヌードルカッター:麺類を手早く細かくカットできる
マッシャー:コロッケやポテトサラダなどを潰せる
これらがあると食べ物を飲み込みやすくなります。
要介護度が進むと「飲み込む能力」が下がっていきますから用意しておくことをおすすめします。
もちろん包丁や清潔なハサミで切ってもいいのですが、ヌードルカッターやマッシャーを使うほうが圧倒的に楽です。
15:趣味のもの|毎日を楽しくするために
例えば、貼り絵、塗り絵、折り紙などでしょうか。
好きな趣味のものを用意しておくと、本人にとって毎日が楽しくなります。
要介護度が上がっていくと、精神的には元気なのに身体がついていかず、「することがなくて一日中暇」という状態になりかねません。
人間である以上、年齢を重ねればこうなるのはある程度仕方がないことなのかもしれませんが、本人から「することがないなあ……」などの言葉を聞くのは、介護者にとっても意外と辛いことです。
ですから、できる限り日々の生活を楽しむためのアイテムも用意しましょう。
自身で何かするのが難しい状態なのであれば、ラジオや音楽などの「聞くもの」を用意してみてはいかがでしょうか。
それが難しければ頻繁にオヤツを食べさせて、食べることを「楽しさ」として大きくしていくのもおすすめです(ただし栄養バランスなども考慮するべきです)。
自宅介護・デイサービスであると便利なものを用意するときの心得3選
続いて実際に「あると便利なもの」を用意するときに心がけておくべきことを3つ紹介していきます。
完璧に揃えなくてもなんとかなるのでリラックス!
たまに「物品を完璧に用意しないと……」とプレッシャーを感じてしまう人もいるようですが、なにか「抜け」があっても基本的にその場で対応できますから、あまり気負わないようにしましょう。
「なにがあってもなんとかなるから気負いすぎない」というのは介護全般において大事なことです。
また、デイサービス施設に行くときに関しても、忘れ物をしてもなんとかなります(スタッフがなんとかしてくれます)。ただ、もちろんデイサービス側に甘えすぎないようにしましょう。
必要になってから買えばいい
ここまでお読みになって、例えば「お薬カレンダーは便利そうだから用意してみよう」と感じた人もいるかもしれません。ですが、現時点で薬を飲むことに関して困っていないのであればわざわざ準備する必要はありません。
一気に色々と揃えようとすると大変ですし、「欲しくなったら調達しよう」と気楽に考えておきましょう。
「介護者のためのもの」も買う
「介護するのだから、介護される側のためのものを買わないと」と感じるかもしれません。
ですが、介護者側が疲弊してしまっては介護される側も困りますから、「介護に役立つもの」もどんどん購入していくことをおすすめします。
まとめ
ここまで「自宅介護をするにあたって、あると便利なもの」を紹介しました。必要に応じてデイサービス施設などにも持っていきましょう。また、役立ちそうなものを色々と揃えることも大事ですが、「抜けがあってもなんとかなる」「必要になってから調達すればいい」など、ある程度気楽に構えておくことも重要です。