一口に「デイサービス」といっても色々な種類があります(鹿児島内だけでも見ても多種多様です)。そこでここでは、デイサービスの主な種類や特徴、デイサービスの種類・施設を選ぶときのポイントなどについて解説していきます。ご本人とご家族が納得できるデイサービスを利用するためにも、ぜひ最後までお読みください。
Contents
種類の紹介の前に|そもそもデイサービスとは?【鹿児島】
デイサービスセンターなどに行って、介護を受けたり機能訓練などをしたりできるサービスのことを「デイサービス」と呼びます。
文字通り基本的には日帰りですから、「長期入所」などに比べると気軽に利用しやすいと言えるでしょう。
健康確認、お風呂やトイレの介助、食事(昼食やおやつ)の提供、レクリエーションなど「日常生活のサポート」を受けることができます。
デイサービスの種類をご紹介|鹿児島
デイサービスには主に5種類あります。それぞれについて紹介していきますね。
一般タイプ|一般的なサービスを行う
先述した通りの一般的なサービスを行うデイサービスです。
また、同じ一般タイプのデイサービスでも利用定員によってさらに3種類に区分されます。
- 大規模(1日あたり25名~):にぎやかな場所、社交的な空間が好きな人におすすめ
- 通常規模(1日あたり19名~):一般的なデイサービス。これに分類される事業所が最も多いです
- 小規模(1日あたり~18名):より利用者に寄り添う細やかなケア
※人数は目安です
認知症対応タイプ|認知症の診断を受けた人限定
認知症の診断を受けた人限定で利用可能となるデイサービスです。
認知症専門のケアが行われますから、「介護スタッフに迷惑がかかりそう」「他の利用者と揉めたら……」などと不安がある方や、そのご家族におすすめです。
また、認知症のためのプログラムが用意されていますから、認知症の進行を遅らせることが望めます。
リハビリテーション特化タイプ|機能訓練に重点を置いています
種類としてはデイサービスですが、筋力トレーニングや歩行トレーニングなどの機能訓練に重点を置いています。
一般タイプのデイサービスとは異なり、お風呂や食事の提供が簡易的、もしくは行わない施設が多いです。
半日単位で利用できる場合が多く、短時間で済む方が大半であるため、介護費用が少なくなる傾向にあります。
リハビリテーション特化タイプのデイサービスは、
・介護予防をしたい
・身体的な介護はあまり必要ない
といった方に向いていると言えるでしょう。
療養タイプ|継続的な医療ケアを求めている人のためのデイサービス
こちらは継続的な医療ケアを求めている人を対象としたデイサービスです。
以下に該当する人が利用できます。
・認知症認定を受けている人
・難病のある人(かつ看護職員による観察が求められる場合)
・「脳血管疾患に伴う後遺症がある人」などの重要介護者
・末期癌患者
など。
こういった状態にある方には「外出制限」がかかりやすいですから、家にこもってしまう傾向にあります。
ですが療養タイプのデイサービスを利用すれば、「お出かけ」の機会を作ったり、孤立感を和らげたりすることができます。
また、療養タイプのデイサービスは、訪問介護ステーションや医者と連携している場合が多いですから、本人にとってもご家族にとっても安心感が強いと言えます。
お泊りタイプ|自己負担で宿泊できる
通常のデイサービスは日帰りですが、延長して宿泊可能な施設もあります。
ただし、宿泊代は基本的に自己負担となります。
その他、特化型デイサービスは何種類もあります|ユニークなものも
上記以外にもユニークな特化型デイサービスがあります。
ここでは3種類紹介します。
(全国に施設があるわけではないのでご注意ください)
ゴルフ特化型デイサービス
「ゴルフを通じて運動機能の維持・向上を目指す」というコンセプトの特化型デイサービスです。
カジノ特化型デイサービス
近年話題になっている「施設内でカジノのようなレクリエーションを楽しめるデイサービス」です。リムジンに近い見た目のワンボックスカーで送迎するなど、「どうしても行きたくなるデイサービス」を目指しているとのことです。
ユニークですが、ストレッチや口腔ケアなどの一般的なサービスも行っています。
料理特化型デイサービス
こちらは料理教室のような雰囲気のあるデイサービスです。
年齢を重ねるごとに「食事」に対するモチベーションが下がる方も少なくありません。
しかし、「ご自身で作る喜び」を知ることで、食事への意識が変わることでしょう。
もちろん料理自体にも様々な健康効果や機能改善・維持効果が望めます。
デイサービスに似たサービスにも種類があります|鹿児島
また、「デイサービスには分類されないものの、デイサービスと似ているサービス」もあります。ここでは2種類を紹介していきます。
デイケア|リハビリテーション特化
デイサービス:「介護感」の強い日常生活全体のサポートがメイン
デイケア:「医療感」の強いリハビリテーション(身体機能の維持・改善)がメイン
という差があります。
デイサービスは「要介護1~5」の認定を受けていないと利用することができませんが、デイケアであれば「要支援1~2」の方でも利用可能です。
デイケアのメインはあくまでリハビリテーションですから、お風呂や食事のサポート、送迎などは簡易的、もしくは行われない場合が多いです。
また、デイケアでは主治医の指示を受けてリハビリテーションをすることになりますが、デイサービスには「医師を在籍させる義務」はありません。
ただ、デイサービスの施設数に比べるとデイケアのそれは明らかに少ないですし、デイサービスの中にも「リハビリ特化デイサービス」はあります。
ですから、無理にデイケアにこだわる必要もないと言えるでしょう。
小規模多機能型居宅介護|通い・訪問・宿泊を組み合わせたサービス
種類としてはデイサービスではありませんが、一般的に
「一つの介護事業者がデイサービス・訪問介護・ショートステイ(宿泊)の3種類を提供しているサービス」を指して、「小規模多機能型居宅介護」と言います。
・利用回数の制限がない
・月額制(介護保険支給額をオーバーする心配がない)
・一つの契約で3種類のサービスを利用できるので便利
・小規模であるためアットホーム
などのメリットがあります。
ただし、
・併用可能なサービスには限りがある
・サービス利用回数が少ない場合は、一般的なデイサービスよりも割高になりやすいサービス利用回数が少ない場合は、一般的なデイサービスよりも割高になりやすい
・利用定員の上限数が決まっているため、思い通りにサービスを使えない場合もある
・部分的に事業所を変えることはできない(例えば、3つのサービスのうちデイサービスだけ別の事業所を利用するなどはできません)
などのデメリットもあります。
利点も欠点もあるので、利用するかどうか慎重に決めましょう。
同じ種類でも差があります|デイサービス施設の選び方【鹿児島】
ここまで解説したことを参考に、どの種類のデイサービス(もしくはデイサービスに似たサービス)を利用するか決めていただけると幸いです。
そして同じタイプのデイサービスであっても、「施設」によって差があります。
そこでここからは「デイサービスの施設を決めるときのポイント」を挙げていきます。
※ただし地方にお住いの方などで近隣にあるデイサービス施設が少ない場合は、選択肢がないかもしれません
1:ケアマネージャーと相談しつつ「デイサービスに望むこと」を書き出す
送迎関連:出発や帰宅の時刻、「車椅子送迎者」か「乗用車」かなど
食事関連:食事制限対応が必要か、食事を刻んで飲み込みやすくする必要があるかなど
環境:利用者人数はどれくらいがいいか
などケアマネージャーと相談しつつ「デイサービスに望むこと」「デイサービスで何をしたいか」などを書き出してはっきりさせましょう。そしてケアマネージャーから条件に合いそうなデイサービス施設を教えてもらいます。
2:見学する
もちろん当人も一緒に見学するべきです。認知症などが進んでいるとしても、できる限りご本人も連れていきましょう。
そして当人がデイサービスに対して不安を抱えていたり否定的だったりする場合は、デイサービスのスタッフにその旨を伝えておきましょう。すると見学時に「デイサービスに対して安心できる説明・雑談」をしてくれるケースが多いです。
3:デイサービス施設を決める
見学を終えたら、改めて当人・ケアマネージャー・ご家族などで相談しつつ、どのデイサービス施設を利用するか決めましょう。もちろん状況によってはデイサービス以外の選択肢も出てくることでしょう。
ちなみに後からデイサービスの施設を変更することもできます(ただしそれほど簡単ではありませんから、やはり慎重に施設を選ぶべきです)。
まとめ
デイサービスの種類やそれぞれの特徴、「デイサービス施設の選び方」などについて解説しました。一般タイプ以外にも色々な種類のデイサービスがありますし、鹿児島に限っても様々なデイサービス施設が存在します。ですからきちんと比較検討することをおすすめします。また、「最終的な決定はご本人が行う」ことも大事です。