本記事では「(デイサービスをはじめとする)介護職全般に向いている性格・向かない性格」と題して解説していきます。また、「介護の職種別向いている性格・向かない性格」についてもお話ししてきますので、特にこれから介護職に就きたい方や、「介護職→介護職」に転職したい方にとっては役立つ情報となっています。
Contents
デイサービスなどの介護職に向いている性格・向かない性格
まずは介護職全般に関して、向いている性格・向かない性格を紹介していきます。
向いている性格1:他者と関わることが好き
やはりデイサービスなどの介護職では人と関わることになりますから、他者とのコミュニケーションが好きな人は向いていると言えます。
逆に「他人と関わることが好きでなく、仕事も一人でやりたい」という方は介護職にはあまり向かない性格ということになります。
向いている性格2:お年寄りと関わることが好き・上手
そして高齢者と関わることが好きな人は特に介護職に向いていると言えます。
お年寄りの中にはコミュニケーションの不自由な人もいますから、「接し方」にはある種のコツが必要です。その部分に対して自信がある方も介護職を目指してみてはいかがでしょうか。
反対に「お年寄りと接することが苦手で、これから高齢者とのコミュニケーションが上手くなるとも思えない」という人は介護職には向かない性格と言えます。
向いている性格3:他人の気持ちを察するのが得意
高齢者の中には自分の要望などを伝えるのが不得手(もしくはできない)な人もいますし、「迷惑かもしれない」と思って遠慮する方もいます。
ですから「他人の気持ちを察するのが得意な人」は介護職に向いていると言えます。
逆に「自分の考えや気持ちだけで行動しがち」という方は介護職には向かない性格ということになるでしょう。
向いている性格4:瞬時に判断することができ臨機応変に対応できる
デイサービスなどの介護の現場は常に「何が起きるか分からない」という状態です。「想定外のトラブルが一切起きない日」はまずないと言っても過言ではありません。
そしてデイサービスなどのスタッフには、何があっても冷静に判断して、的確な対応をする能力・気質が求められます。介護職員まで慌ててしまってはどうにもなりませんし、利用者を不安がらせることになります。
そのため「瞬発力がない」「予期せぬことがあるとアタフタしやすい」という人は、介護職には向かない性格と言えます。
向いている性格5:オンオフの切り替えがうまい
デイサービスをはじめとする介護の仕事はストレスが蓄積しやすいですから、オンオフの切り替えをして適度に発散しないと長続きしないことでしょう。
また、ときおり利用者に理由もなく怒鳴られるなどすることもありますが、それも引きずらずにすぐに切り替えることが大事です。そうでないと他の利用者にも暗い顔を見せてしまうことになるからです。
よって「辛いことがあると引きずりやすい」「金曜日に失敗すると、土日もくよくよし続ける」などの方は介護職には向かない性格と言えます。
施設(職種)別・向いている性格・向かない性格|デイサービスなど
ここまで介護職全般に当てはまる「向いている性格・向かない性格」についてお話ししてきました。
そしてここからは「施設別(職種別)」の向いている性格・向かない性格を紹介していきます。特に「介護職に関心があるものの、どんな仕事をしようか迷っている」という方にとっては参考になるはずです。
デイサービスに向いている性格:話し好き、明るい
・企画力、発案力がある
・人前に出るのが得意
・明るく話好き
・他者の変化を察するのが得意
デイサービスではレクリエーションの企画・運営も大事な仕事となります。そのための発想力が必要となりますし、自分が中心になってその場を盛り上げることのできる能力も欠かせません。
またデイサービスの場合、毎日同じ高齢者が来るわけではありませんから、「たまに訪れる人の変化」も察せられるだけの観察力も求められます。
以上のことから、「アイデアを出すのが苦手」「目立ちたくない」「どちらかというと暗い」「観察力が低い」という方はデイサービスには向かない性格と言えます。
ちなみに「他の仕事は全て問題なくこなせるものの、レクリエーションが上手くできない」という理由で転職を検討する人もいるくらいです。
特別養護老人ホームに向いている性格:体力がある、集中力がある
・体力がある
・集中力がある
・スキルを高めたい
特別養護老人ホームは基本的に要介護度3以上の人を受け入れます。
そのため身体に力が入らなかったり、寝たきりであったりする方が少なくありません。よってデイサービスなどと比べると「力仕事」の側面が強くなります。
さらに「高齢者側の行動の自由度が低い」ため、ケアが機械的になる傾向にあります。そのためルーティンワークに専念できるような集中力も求められます。
また、要介護度の高い方の介助をするため、介護スキルが高くなっていきやすいとも言えます。
上記のことから「疲れやすい」「あまり集中できない」「スキルアップにこだわらずやっていきたい」などの方には、特別養護老人ホームはあまり向かないという事になるでしょう。
介護付き有料老人ホームに向いている性格:柔軟性がある、接客上手
・対応や考え方に柔軟性がある
・サービス精神がある
・コミュニケーション能力が高い
・キャリアアップしたい
介護付き有料老人ホームは、特に「事業所ごとの特徴が出やすい施設(安さ重視、リッチ志向など)」ですから、スタッフとしては企業としての方針に柔軟に従う必要があります。
また、株式会社が母体となっている施設が多く、「利用者に対してより良いサービスをする」という思想が他の職種に比べて強くなりやすいです。
さらには他の介護職よりも「キャリアプラン」がハッキリしやすいですから(本社勤務を目指す、ホーム長になるなど)、キャリアアップしたい方にもおすすめです。
よって「頑固という自覚がある」「そこまでホスピタリティがあるわけではない」「キャリアアップはあまり考えていない」などの方は、介護付き有料老人ホームには向かない性格と言えます。
グループホームに向いている性格:聞き上手、おおらか
・おおらか
・聞き上手
・我慢強い
・臨機応変さがある
認知症の方が利用しますから意思疎通がしにくく、似たような話を何回もされる可能性が高いです。そこで嫌な顔を全くせず、穏やかに対応できるだけの「おおらかさ」や「我慢強さ」、そして「聞き上手さ」が求められます。
また、「利用者が自立した毎日を送れるようにサポートすること」が大事ですから、「安易に補助しすぎない」という意味での「我慢強さ」も重要です。
そして夜勤で一人になるケースが多いですから、何があっても慌てない臨機応変さも欠かせません。
そのため「せっかち」「予期せぬことがあると慌ててしまう」という方は向かない性格と言えます。
ショートステイに向いている性格:テキパキしている、コミュニケーションが得意
・テキパキ動くことができる
・コミュニケーション能力が高い
・臨機応変さがある
ショートステイはデイサービスと比べても、さらに入退所のスパンが短くなります。そのためテキパキ動いてサービスをし、高いコミュニケーション能力によって短時間で利用者に気に入られる必要があります。
また、ショートステイの利用者やその家族は「宿泊」そのものに慣れていない傾向にありますから、「お客様」が困らないように適切に対応できるだけの臨機応変さも欠かせません。
よって「あまりにも忙しいのは苦手」「そこまでコミュニケーションが上手なわけではない」「細かな要望に応えるのは苦手」などの方は、ショートステイにはあまり向かない性格と言えます。
訪問介護に向いている性格:一人で動くのが好き、判断力が高い
・一人で動くのが好き
・利用者一人一人を丁寧に向き合いたい
・判断力が高い
訪問介護では一人で利用者の家に行くことが多くなります。そのため一人で行動するのが好き、利用者一人一人とじっくり接したいという方は訪問介護に向いている性格と言えます。また、単独行動をしますから、「何かあっても一人で対処できる判断力」も欠かせません。
したがって「一人だと不安」「判断力には自信がない」などの方は、訪問介護には向かない性格と言えるでしょう。
老人保健施設に向いている性格:報連相を徹底できる、環境の変化に対応できる
・報連相を徹底できる
・コミュニケーション力が高い
老人保健施設においては作業療法士、理学療法士、看護師、医者など色々な職種の人と関わる場合が多いです。よって、「徹底的に報連相ができる能力」「誰とでも無難に関わることのできるコミュニケーション能力」が求められます。
そのため「報連相はもちろんするものの、たまに抜け落ちそうになる」「誰とでも打ち解けられるタイプではない」という方は、老人保健施設には向かない性格と言えます。
まとめ
ここまでデイサービスをはじめとする介護職全般、そして施設(職種別)に向いている性格・向かない性格を紹介しました。もちろん向かない性格に当てはまるからといってその仕事ができないわけではありません(逆のことも言えますね)が、これから介護職員を目指す人などは参考にしていただければ幸いです。