ここでは主に鹿児島にお住まいの皆さんに向けてデイサービスとデイケアの違い、特にサービス内容や料金の差について解説していきます(もちろん大きな地域差はありませんが)。最後までお読みいただければ、ご自身もしくはご家族などがデイサービスとデイケアのどちらを利用するべきかお分かりいただけるはずです。
Contents
【まずはおおまかに】デイサービスとデイケアの違い|鹿児島
いきなり細かな部分までお伝えするとかえって分かりにくくなりそうですから、まずはおおまかにデイサービスとデイケアの違いについてお話しします。なお、鹿児島とその他の地域とで大きな差があるわけではありません。
デイサービス:楽しいひとときを過ごすために利用する(介護寄り)
デイケア:リハビリテーションのために通う(医療寄り)
「感覚的な違い」は上記の通りです。
デイケアには医師が必ずいますが、デイサービスについてはそうではありません。
デイサービスのメインは日常生活のサポート(介助)
「自分の家で自立した生活を送ることのできるようサポートする」のがデイサービスのコンセプトです。要介護1~5の認定を受けている人が利用できます。
主なサービス内容は食事、入浴、トイレ、レクレーション、機能訓練などの準備・実行・補助などです。また、送迎サービスもあります。
ちなみに「料理特化」「リハビリテーション特化」「認知症ケア特化」など、通常のデイサービスとはやや異なるサービスをする施設もあります。
デイケアのメインはリハビリテーション
デイケアのメインはリハビリテーションであり、主治医の指示に沿って行うことになります。病院などの医療機関に通う場合もあれば、介護老人保健施設(リハビリや医療ケアを求めている人のための施設)を利用することになるケースもあります。
・認知機能の改善
・日常生活の回復
・身体機能の維持、回復
などがデイケアの目的です。
利用できるのは「要介護1~5もしくは要支援1~2の認定をされている人」「専門的なリハビリテーションが必須であるという医師の診断を受けた人」です。
具体的には専門的な器具を使ったリハビリテーション、口腔機能改善等のリハビリテーション、プロフェッショナルによる運動機能向上、栄養改善などをします。
リハビリテーションがメインですから、お風呂の補助、食事、送迎などを簡易的なものにしているところも少なくありません。ただ、レクレーションなどを楽しめるようにしている場合もあります。
【料金面】デイサービスとデイケアの違い【鹿児島】
それでは料金面に関するデイサービスのデイケアの違いを見ていきましょう。
なお、こちらも鹿児島と他の地域とで傾向に大きな差があるわけではありません。
料金はデイケア>デイサービスです
「同程度の規模の施設で、同じ時間(7時間以下)サービスを受ける」という場合、デイサービスに比べてデイケアのほうが1回100~300円ほど高くなります。
もちろん施設によってはそれ以上の違いが出るかもしれません。
デイケアにはリハビリテーションのプロや医師がいますし、リハビリテーションの内容も専門的なものになりますから、デイサービスよりもコストが高くなるのです。
とはいえ劇的な料金差があるわけではありませんし、デイサービスとデイケアを比較検討してより合っているほうを利用することをおすすめします。
ただし、デイケアの施設はデイサービスのそれに比べて大幅に少ないですから気をつけましょう。
【細かな解説】デイサービスとデイケアの違い|鹿児島
それではデイサービスとデイケアの違いについて、さらに細かい部分まで見ていきましょう。ただ、
デイサービス:楽しいひとときを過ごすために利用する
デイケア:リハビリテーションのために通う
という大前提があることは変わらないので、この差を意識して解説をお読みください。
また、ここまでのお話と重複する部分もあります。
サービス内容を改めて比較|「介護寄り」か「医療寄り」か
デイサービスのメインサービスは
・食事
・お風呂の介助
・トイレの介助
・レクレーション
・機能訓練
デイケアのメインサービスは
・食事
・栄養改善
・専門的な器具によるリハビリテーション
・口腔機能改善などにリハビリテーション
・プロフェッショナルによる運動機能の改善
やはりデイサービスは「介護」に、デイケアは「医療」に重点を置いていると言えるでしょう。
重傷者の発生時や緊急時に対応できる体制がより整っているのはデイケア
「医師が在籍している」などの関係上、デイサービスに比べるとデイケアのほうが、重傷者の発生時や緊急時に対応できる体制が整っていると言えます。
デイサービスとデイケアの違いはスタッフ構成にもあります
デイサービスのスタッフ
・介護士
・看護師
・機能訓練指導員
・生活相談員
デイケアのスタッフ
・介護士
・看護師
・リハビリテーション専門職員
・医師
デイサービス:生活相談員が在籍しているため、介護関連などの悩み相談ができる
デイケア:医師がいるため安心感が強い。リハビリテーション専門職員もいて、医療ケアが充実している
それぞれ上記のようなメリットがあると言えます。
機能訓練:リハビリテーションに関する資格を持たない人がする運動補助
リハビリテーション:医者の診察とリハビリテーションがプランを作り、日常生活における自立や心身機能の改善を目指して行う運動療法
より高い専門性を有しているのはリハビリテーションであると言えます。
なお、リハビリテーションには3つのジャンルがあります。
理学療法:運動療法や電気・寒冷・温熱などの物理療法、基本的な動作(歩行、立位など)のトレーニングをする
言語聴覚療法:言語的コミュニケーションに問題を抱えている人が行う。摂食・嚥下も含まれます
作業療法:認知や精神を含む心身機能のトレーニング、生活動作(家事、トイレなど)のトレーニング、就労や地域活動への参加などの社会適応能力の改善を目指したアプローチをする
デイサービスとデイケアの違いから考えてどちらを選ぶべき?|鹿児島
ここまでデイサービスとデイケアの違いをおおまかに、そして細かく解説しました。
続いては、「デイサービスとデイケアの選び方」について解説します。
デイサービスがおすすめなのは「医療ケアが不要な人」
・認知症の人
・自宅にこもりがちで、他人と交流したい人
・加齢に伴い身体機能や体力がダウンしている人
デイサービスはこれらの方におすすめですし、「医療ケアは不要」という人にもデイサービスを推奨します。
また、デイサービスではリハビリテーションをしませんが、「リハビリテーションに近い機能訓練」をしているところもあります。
さらには、「医師が在籍していないものの、専門性の高いリハビリテーションを提供している」という施設も少なくありません。
・呼吸器疾患、神経難病、脳血管疾患の後遺症などがある人
・変形性関節症や骨折などで通院している人
・退院したばかりで身体的に安定していない人
このような手厚い医療ケアを望んでいる人や、専門的なリハビリテーションをしたい方にはデイケアを推奨します。
ちなみにデイサービスと比較するとデイケアの施設数は非常に少ないですから、利用したいのであればすぐに動き出しましょう。
デイサービスとデイケアの併用もできる|条件あり
デイサービスとデイケアを併用することも可能です。
ただし要支援1~2の人はデイサービスを使えませんから、原則としてデイケアだけを使うことになります。
ですが、全額自己負担をしたり、「介護予防サービスのデイサービス」を利用したりするのであれば、要支援1~2であってもデイサービスを使うことができます。
デイケアからデイサービスに変更することもできる
デイケアからデイサービスに変更することもできます。
例えば、「リハビリテーションによって回復して、専門的なリハビリや医療ケアなどが不要になった」というケースなどでデイサービスに異動する人が多いです。
デイケアに比べて料金が安いですから、ある程度回復したらデイケアへの変更を検討しましょう。
また、「あと少しリハビリテーションを行いたい」というケースでも、
「リハビリテーションの要素を導入しているデイサービス」
「リハビリテーションに特化したデイサービス」
「機能訓練に力を入れているデイサービス」などへの移行を考えることをおすすめします。
「デイケアでないとリハビリテーション(もしくはそれに近いこと)ができない」というわけではありません。
まずは、利用サービスの変更や希望に関してケアマネージャーを話してみることをおすすめします。また、デイサービスやデイケアの施設を事前に見学しておくのも有効です。
まとめ
デイサービスとデイケアの違いについて解説しました。デイサービスは「介護感」が強く、デイケアは「医療感」が強いと言えるでしょう。
料金に大きな違いがあるわけではありませんからどちらか合うほうを選ぶべきですが、デイケアは施設数が少ないので注意してください(この傾向は鹿児島でも同じです)。