デイサービスの仕事に慣れるまでに気をつけたいことや、心が折れそうになったときに考えたいことなどに関してお伝えしていきます。新人のうちはなにかと大変ですが、何事にも積極的に取り組んで、「ミスがあれば反省して次に活かす」というマインドを持っていれば、どんどん成長していけることでしょう。
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「慣れるまでは必ず役に立たないと言われる」という認識は間違い|デイサービス
「デイサービスの仕事に慣れるまでは役に立たないと言われても仕方がない」と感じるかもしれません。ですがこの認識は間違っています。「新人だからできないこともある」というだけで強く否定することはほとんどいません(否定するほうがおかしいです)。
しかし、「積極性を見せない人」や「モチベーションが低い人」は役に立たないと判断されるかもしれません。どういうことなのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
「指示待ち」はNG|自分から動きましょう
デイサービスに限りませんが、「慣れるまでは誰かに指示されるまで動かない(もしくは言われたことしかやらない)」というスタッフは役に立たないと思われる可能性があります。
仕事が遅いだけなのであれば取り組んでいくうちにコツが分かり、だんだん効率もよくなっていくことでしょう。ですが、「指示してあげないと何もしない」という新人スタッフは、先輩としてはかなり困ります。
ただ、「それは分かるけれど何をすれいいのかも判断できない」「勝手なことをして迷惑がかかりそう」と感じるかもしれません。そういったときは周囲の職員に仕事がないかどうか質問してみるべきですし、そうすることであなたのモチベーションの高さも伝わります。
ときには「そんなことをわざわざ質問しないで!」などと言われるかもしれませんが、言った側の機嫌が悪かっただけかもしれませんし、そこまで深刻に考える必要はありません。「ずっと機嫌の良い人」はいません。
同じことを繰り返し注意されるのはNG|メモを取って同じミスを防ぐべき
分からないことがあればなんでも質問するべきですが、だからといって何度も同じことを聞いてはいけません。メモを取って似たような質問をしなくて済むようにしましょう。
特に「メモをしない」というのはデイサービスに限らず仕事をする上では致命的です。それだけで「モチベーションが低い人」と判断されかねません。
ただ、それでも「絶対に同じ質問を二度としない」というのは困難です。どうしても分からないことがあれば、「以前と同じ質問をして申し訳ないのですが……」などと言葉を添えて聞くようにしましょう。
「できない」と言えないのはNG|安易に「できる」という人はむしろ恐ろしい
できない、もしくは自信がない作業に対して、無理に「できます」と言うのは厳禁です。対人の仕事でなければ「やってみて理解する」という事もあるかもしれませんが、デイサービスをはじめとする介護の仕事は、「相手」がいることですからそれではいけません。
先輩スタッフなどに「できないので教えてください」と言うとがっかりされるかもしれません。ですが、「この人はできないことでも、できると言う可能性がある」と認識されてしまうことのほうが良くありません。
ちなみに「先輩が、その新人への対応に慣れてくる」と、「ああ……。今、できないのにできると言っているな」と分かってきてしまうものです。
できないことや気の進まない仕事を避けるのはNG
できない仕事を避けるのはNGです。繰り返しになりますが、「できないのでやりません」ではなく、「できないので申し訳ありませんが教えてください」というスタンスでいましょう。
また、気の進まない仕事だからといってしないのももちろん駄目です。あなたにとって気の進まない仕事は、恐らく他のスタッフにとっても気の進まない仕事です。そのため、周りのスタッフに「あの人は楽な仕事ばかりする役に立たない人」と思われてもおかしくありません。
そしてデイサービスの業務に限らず多いのが、「自分が得意な仕事に無理矢理時間をかける」というものです。こうすることで「負担が少なく、ミスをしにくい仕事」に時間を費やすことができますから、無意識のうちにこの行動をしてしまっている人も少なくありません。
これは仕事に慣れてからもありがちなことですから気を付けてください。
「慣れるまでは大目に見てください」は利用者には通じない|デイサービス
また、利用者からの評判が悪いデイサービススタッフもいます。もちろん慣れていない新人に多いのですが、たまに「仕事はきちんとできているのに、利用者には良く思われていない」という職員もいます。
ベテランになってからも気を付けるべきことはたくさんあるということですね。
言動や作業に不安な感情が乗ってしまうのはNG
不安な感情が言動に乗ってしまっているスタッフは、利用者に「この人に世話をされるのは怖い」と思われやすいです。特に身体が不自由な人や認知症の方は、「自分を表現すること」が不得手であるぶん、他者の感情を敏感に読み取る傾向にあります。そのため、デイサービス職員が抱える不安を感じ取ってしまうこともあるのです。
中には「どうしたの?大丈夫?新人さんなの?」などと声をかけてくださる利用者もいますが、それを言われてしまった時点で大失敗していると考え、反省しなければなりません。
難しければ、まずは「常に笑顔でいる」ことを心がけましょう。そうすることであなた自身の気持ちもポジティブになっていくはずです。
慌ただしい雰囲気を出すのはNG|利用者の気持ちが落ち着きません
特に慣れるまでは、忙しいときに行動が慌ただしいものになりがちです。ですが、それでは利用者の気持ちが落ち着きませんからNGです。
舞台裏がどれほどバタバタしていても、利用者からは「この職員さんはいつでものんびりしている」と思われるくらいでちょうどいいのです。
利用者の気持ちを読み取ろうとしないのはNG|まずは読み取る努力から
やはり利用者の気持ちを読み取ることのできないデイサービススタッフは好かれにくいです。
もちろん信頼関係を構築できていないと相手の感情を理解するのは難しいですし、そもそもプライベートで誰かと接していても「この人とはしっかり心が通じ合っている」などと実感できる機会はなかなかないでしょう。
ですが、まずは「利用者の気持ちに寄り添う」という意識をきちんと持ち、丁寧に接するようにしましょう。すると徐々に相手の考え方や性格が分かってきて、気持ちを汲み取れるようになっていくはずです。
デイサービスの業務に慣れるまでに悩んだときに考えたいこと
続いて、デイサービスの仕事をしていて酷く落ち込んだときに考えたいこと、思い出したいことについてお話ししていきます。
悩むことができるだけでも見込みがあります|真面目さの表れです
「自分は実力のない職員なのではないか」「もっと利用者のためになりたいのに……」などと悩むことができる時点で、その人には見込みがあります。「どこをどう改善すべきなのか」を理解して、仕事の質を上げていけることでしょう。
真面目で心優しい人には信じられないかもしれませんが、デイサービススタッフの中にも「先輩の言うことを全然聞かない」「利用者と機械的に接する」などという人は少なくありません(それでも人材不足であれば解雇されません)。
ただし、「悩めているのだから大丈夫!」などと妙に開き直ってしまうのも厳禁です。
先輩も失敗を繰り返しています|だから落ち込みすぎないように
先輩スタッフも慣れるまでは失敗を繰り返していたはずですし、ベテランになってからもミスをしていることでしょう(しかしミスを的確にカバーすることは上手いはずです)。ですから、失敗したとしても落ち込みすぎないようにしましょう。
先輩スタッフからしても、「少しミスをしただけで露骨に気落ちする新人」は扱いにくいはずです。
ただし開き直ることはせず、同じミスを繰り返さないように「なぜ失敗したのか」「どうすれば失敗しなくなるのか」をきちんと考えて、それを実践しましょう。また、自分一人ではよく分からない場合は、同僚や先輩に相談することを推奨します。
少しずつできることが多くなっていけばいい|いきなり全てできるようにはならない
デイサービスの仕事に慣れるまではどうしてもできないことが多くなります。そのため自信を失いやすいですが、それでもできることはあるはずです。
一例として雑務・事務仕事などは、新人のうちでもできることでしょう。
そのような仕事に率先して取り組みつつ、できることを少しずつ増やしていくことができれば、自分自身の成長を感じることができてそれが自信につながっていくはずです。
大事なのは「成長を自分で実感すること」です。それがないとモチベーションを保てなくなってもおかしくありません。
まとめ
デイサービスの仕事に慣れるまでに意識したいことや、悩んでしまったときに考えたいことに関して解説しました。やはり全体的に「積極性」を持つことが重要と言えます。また、ミスは誰にでも(ベテランにも)あることですから落ち込みすぎず、「どうすれば同じ失敗をしなくなるか」を考えて、実践していきましょう。