経営難にあえいでいるデイサービス事業所は多いです。そしてコロナウイルスの影響もありデイサービス全体の利益率は大きく下がりました。ここではその状況を打開するための選択肢の一つである「M＆A」などについて解説します。ちなみに鹿児島スタークラブはM＆A事業を行っているので検討してみてはいかがでしょうか。
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コロナの影響でデイサービスの経営は厳しくなっている｜鹿児島
デイサービス事業所の利益率は全体的に下降気味です。また、経常赤字の割合も非常に高いものとなっており2019年度には20～40％ほどとなりました。
このようにコロナ禍以前から苦しい状態になっていたデイサービスですが、2020年にはコロナの影響で利用率が下がり、特に通常規模～大規模のデイサービスで利益率が大きくダウンしました。
また、介護報酬も下降傾向にあります。それでも実は近年プラス方向に動いたのですが、以前ほどには改善されておらず、多くのデイサービスの経営が厳しい状態になっています。
ちなみに「介護報酬における各種加算の算定率」は大規模デイサービスほど高い傾向にあります。そのため小規模な事業所ほど経営で苦しんでいると言えます。
デイサービスの倒産・廃業数も非常に多い
また、デイサービスの倒産・廃業件数も多くなっています。介護・老人福祉事業全体の年間倒産件数は、ここ数年立て続けに100件以上となっています。2020年にはコロナウイルスの影響もあって過去最多の118件となりました。
零細～小規模事業者の倒産が大半であり、自主的な休廃業・解散も多くありました。
そして2020年の倒産118件のうちおよそ3割をデイサービス・ショートステイ事業が占めています。大手企業との顧客獲得競争により疲弊し、さらにコロナウイルスが大打撃となった事業者が多かったとされています。
ちなみに倒産や廃業はしないとしても赤字経営が続いているデイサービスも多いと見られています。
コロナに負けないためのデイサービスの経営課題｜鹿児島
ただ、少子高齢化社会ということもあってか、デイサービスそのものへのニーズは決して低くないと言われています。そして以下のような課題をクリアすることで経営改善ができる場合も多いとされています。
人材確保
介護業界全体が慢性的な人手不足となっています。そして全産業の平均と比べて離職率が少し高くなっています。
人手不足の原因としては人材獲得競争の激しさ、採用の難しさ、労働内容がハードである割に給与が低いことなどが挙げられます。率直に言って特に若年層の中には「介護業務は厳しく、低賃金」と感じている人が多いでしょう。
ちなみに規模の小さい事業所ほど、1年以内での離職率が高くなっています。
これを受け、国は人材確保推進政策（介護職員処遇改善加算の強化など）を行っていますが、十分な補助とはなっていないのが現状です。
そのためデイサービスの経営者にとって、人材問題はこれからも大きなハードルとなり続けると予想されています。
ITによる効率アップ・連携体制強化
デイサービス施設には経営の効率アップも求められています。具体的にはITによる管理を導入することで、人材不足問題の解消、サービスの高度化・差別化、人材の待遇良化などをするべきであると言われています。
実際のところ「デイサービス全体の環境をそのままにして、待遇（給与）のみを改善する」ということはできないと思われます。そのため「待遇はあまり改善できなくとも、環境を良くする」という動きをしていくしかないのです。
また、国は「地域包括ケアシステム」の推進を重要項目の一つとして挙げています。地域の医療福祉関係機関・各専門家との密接な連携が、これからのデイサービス経営の大きな課題となることでしょう。
ちなみに令和3年度の介護報酬改定では、「ITによる外部連携」や「科学的介護情報システムへのデータ共有とフィードバックによる経営改善」に関して評価区分が新しく設けられました。
コロナ禍の厳しい経営状況におけるデイサービス売却・M＆Aの利点｜鹿児島
とはいえ大規模デイサービスであればまだしも、小規模デイサービスがIT導入などをするのは簡単ではありません。大きな負担を乗り越えて導入したとしても、コストパフォーマンスは低くなる傾向にあります。
また、デイサービス事業所の規模を大きくすることも経営改善の方法の一つとしてありますが、中小規模の事業者が努力だけで規模を拡大していくのは困難です（ちなみにデイサービスのほとんどは中小規模です）。
M＆Aにより雇用やサービスを維持できる可能性が高くなる
より現実的なやり方としては、「大手企業・事業者に事業所を売り、グループの仲間として事業成長を目指す」というものがあります。
これにはサービス・雇用の安定化・高度化などの利点があり、利用者にとってもメリットとなるでしょう。
実際、「デイサービスや複合介護施設を日本中で展開している大手企業」や「新規参入を目指す事業者」がデイサービス事業者を買収するケースは珍しくありません。
後継者不足や経営不振などを原因として、デイサービス事業からの撤退や事業所の廃止などを考えているのであれば、M＆Aも選択肢の一つとして挙げておくことをおすすめします。
なぜなら廃業・解散することに比べればM＆Aで売ったほうが、よりたくさんの資金を回収して、雇用やサービスを維持しやすくなるからです。
倒産するとしても、全事業の中に買い手のつく事業があれば、それを売ることによって金銭面においてある程度カバーすることができます。
【コロナ】経営者が把握しておくべきデイサービスの企業価値の求め方【鹿児島】
M＆Aにおいては、「企業の価値」を一定の形式で評価して、それに沿って「交渉相手」を選んだり、「値段交渉」をしたりすることになります。
そして「企業価値＝時価純資産＋営業権」とするのが最も一般的です。
「営業権＝事業がこの先、生み出すと思われる価値の大きさ」のことです。
ただ、「時価純資産」はまだしも、「営業権」を適切に評価するのは非常に困難であり、それには専門的なノウハウが必要となります。
年倍法によっておおよその企業価値が分かる
ですが簡易的な方法として、「年倍法」というものがあります。これは「営業権を、今の営業利益からおおよそ見積もる手法」です。
年倍法では「企業価値＝時価純資産＋直近年度の営業利益×3～5」となります。
この3～5というのはあくまで目安であり、業種などによって相場は違います。デイサービスについて考える場合は「3」とするのが良いでしょう。
一例として、「時価純資産：4000万円/営業利益：1000万円」であれば、
企業価値＝4000万円＋（1000万円×3）＝7000万円となります。
コロナ禍におけるデイサービスの売却（経営改善）事例｜※鹿児島ではありません
それでは具体的にデイサービスの売却事例を1つ紹介します。参考にしていただければ幸いです。
譲渡企業：サンライフケア｜譲り受け企業：アルト｜サンライフケアの事業が継承された
譲渡企業：サンライフケア。愛知県でデイサービス事業を行っていました
譲り受け企業：アルト。岐阜市に4カ所、愛知県に1カ所のデイサービス施設において、デイサービスと居宅支援をメインとした事業を行っていました
このM＆Aには、アルト側に「事業所を拡充し、地域内におけるサービスのクオリティアップ・均一化。運営効率アップ」などの目的がありました。
譲渡金額は500万円で、アルトがサンライフケアのデイサービス事業所である「リハビリデイ えみふる」の事業を継承しました。
鹿児島デイサービススタークラブのM＆A事業｜コロナに負けないために
さて、コロナウイルス感染拡大の影響により、デイサービス等の通所介護サービス事業所のおよそ80％において「利用控え」があったと言われています（厚生労働省より）。
特にデイサービスはいわゆる「密」になりやすいですし、高齢者は抵抗力が低い傾向にありますから利用控えが増えてしまうのは自然な流れです。
また、仮にコロナウイルス対策を完璧に近いレベルで行ったとしても、「それでも心配である」という利用者、利用者家族の気持ちは変わらず、利用控えはあまり改善しないかもしれません。
デイサービス経営者の皆さんの中には、「コロナウイルスが収束してから本格的に事業展開をしたい」と考えている方も多いようです。ただ、いつ収束するのかは全く予測できませんし、率直に言って収束する前に手遅れになる可能性もあるのではないでしょうか。
鹿児島スタークラブでは、M＆A事業を行っています。
相談料、仲介手数料、成約料などは基本的に無料です。
確かにこれまで継続してきた事業を売却するのは心苦しいかもしれません。
ですがM＆Aにより、雇用や介護サービスを守ることができる可能性があります。
ですからまずは一度検討・相談されてみてはいかがでしょうか。
まとめ
デイサービスの経営は全体的に見て苦しい状態が続いています。それでもコロナウイルスが収束すれば改善していく可能性はありますが、その収束がいつ訪れるかは分かりません。ですから、「M＆A」を選択肢の一つとして入れておくことをおすすめします。鹿児島スタークラブはM＆A事業を行っております。
